My Proposal私の企画書

テーマ

Can you see me?~私が見えますか~
「豊かさの背景に隠された真実を見る」

コンセプト

私は7月4日の授業でおこなわれたスライドレクチャーの
第3章「見えない“こと&もの”を視覚化する」をベースにしながら企画内容を考えました。

ツールとしては写真、CGを用います。
写真には事実として露出されてはいないが実はその裏には隠蔽されている問題点があリます。
授業で見たRichard Misrach(one of the most influential photographers of his generation.)などが
一見美しく見えるような風景写真を撮り、
しかし背景には人間の手が加えられた自然や人間によって破壊された風景が隠されているのだよと
矛盾を指摘していました。
私はこれを参考にしながら現代社会が持つ生活文化に注目することにしました。

現代社会は豊かで、特に先進国では望む物は何でも手に入る時代が訪れました。
食卓には色とりどりの食材が並ぶ。
いったいどのくらいの人が食のプロセスを思い浮かべながらそれらを口にするのだろう。
この食材はどこから来て・・・なんて考える人は少ないのではないでしょうか。

また私たちが身につけるファッション製品。
店頭にはブランドのついた高い毛皮製品がたくさん売られています。それらはどこから来たのだろう。
そう考えながら買う人もまた少ないと思います。
このように姿・形は見えないが、私たちが日ごろ何気なく消費しているものを少し意識して見てみれば、
その背景にはたくさんの動物たちの犠牲があリます。

それらの消費物を写真で撮影しCGで合成・編集をおこなうことでポスター形式にし、
見えないものの裏には何が隠されているのかを察してもらうような作品をつくり
最終的には展示をしたいと考えます。

作品紹介「DESERT CANTOS」 Richard Misrach

リチャード・ミズラックは長年アメリカの様々な政治、社会、文化的問題をテーマに
カラーで作品を発表しているアメリカ人作家です。
かつては不毛の地だったカリフォルニアとアリゾナの砂漠が文明化し
環境が激変しているシーンを撮影したデザート・カントス・シリーズ(1987年)は代表作です。

引用:http://www.artphoto-site.com/b_381.html

アプローチ

◆アイデアの構想をたてる
◆企画名、コンセプトの決定(上記の通り)
◆表現方法の決定
→写真とCGを用いる
◆作品の完成像を具体的にイメージする
◆家庭にある食材、衣類を集める、材料を集める
◆それらを写真で撮影する
→私は写真を撮影する技術を持っていないため、専門家に依頼
◆撮った写真をCGで合成し背景を無地にして呼びかけのメッセージを入れる
→メッセージは企画名を英語でそのまま挿入することを考えている
→CGについての技術は全くないので、専門技術を持った方とコンタクトを撮り依頼
◆依頼を申し込む方々との交渉、作品づくりに関しての詳細を伝える
◆総予算を組む(施設利用料金、作品制作にかかる諸費用を計算)
◆展示開催規模の決定(誰を対象におこなうか、人数)
→現代の若者、あるいは中年代の人々を主な対象とする
→人数は多ければ多いほどいいが、1日20人ほどで必要であれば訪れた方々と
 コミュニケーションがとれるような訪問人数を希望する
◆施設探し、施設との交渉、意義を伝える
◆開催日程、開催施設の決定
→日程は来年の秋に、大阪府の施設でおこないたい
◆展示会開催の告知・告知のための広告作成
◆作品配置
◆作品展示

スケジュール

◆企画立案から企画完成までを1年間とする
◆最初の3ヶ月間で構想やアイデアを固めて具体的にイメージ化する
◆次の4ヶ月間で私がイメージしたプランに必要なものをそろえる
→ここには依頼を行なう方などとのコンタクトや話し合いも含む
→大まかな予算枠も決定しておく
→打ち合わせをくりかえす
◆続いて3ヶ月間で作品の制作にとりかかる
→同時に施設との交渉なども進める
◆最後の2ヶ月で最終的な改善を加えたり作品の展示の試行をおこなったりする
◆そしていよいよ展示にうつる

チェックポイント

◆写真に写された一見すると優雅な光景と、
反面そこに隠された負の光景のギャップをあらわせるようにすること
◆自分の中にあるイメージが、外注先の方々にきちんと伝わるように気をつけること
◆アイデアが自分のイメージ通りに形になっているかを入念にチェックする
◆社会的意義が伝わったかを実感するために、訪れた方々とコミュニケーションをとる機会をもうける
◆制作に携わってくれる関係者とのコミュニケーション、人間関係を円滑におこなう

フィニッシュ

現在では、動物愛護法といった動物の権利を守ろうといった運動がおこなわれています。
以前に比べ人々の動物に対する意識は上がっているようには思いますが、
それは限定されていると感じることが日ごろの生活からもうかがえます。
たとえば、実験に使われる動物、動物園で檻に入れられ、
ひどい扱いを受ける動物など目に見える現状については意識するが、
姿の見えない動物の現状に対する関心は少ないのではないかと思います。
特に食べ物やファッションの“消費物”として扱われている動物については
ほとんど意識されていません。
それは加工されて姿形が見えていない、つまり隠されているからだと思います。
私は社会的な意義として薄れゆく人々の意識・関心をもう一度ひきつけたいです。
人間の利益や欲求を満たすために犠牲になっていく動物たちが
たくさんいるということを再確認してほしいと思います。
そして決して人間の暮らしの充実の背景にある動物たちの犠牲が
当たり前だとはとらえてほしくないのです。
私はこれを社会に訴えたいと思います。

ARIE
arienoatorie@yahoo.co.jp